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激しいジャンルのライブハウスもなんなくこなすコンパクトなスピーカーシステム。 dBTechnologies VIO X15 / SUB 918 1/1対向システム【stiffslack様】導入事例

2020年6月1日に移転オープンした名古屋市清水にあるstiffslack様のライブハウスに、dBTechnologiesのVIO X15、SUB 918および RDNet Control 2を使用した1/1対向システムを導入していただきました。
stiffslack様は元々レコードショップ/レーベルを経営しており、今回の移転とともに新たな取り組みとしてライブハウスを立ち上げられました。

今回の導入にあたり、stiffslack代表の新川さん、エンジニアの竹岡さん、音響プランニングを担当された株式会社Synk代表の松田さんに導入の経緯や運用についてお伺いしました。

導入された製品:
VIO X15 × 2台、SUB 918 × 2台、RDNET Control 2 × 1台

まずは、stiffslackのお二方にお伺いします。

stiffslackについて

ライブハウスオープンした背景についてお教えください。

新川さん(以下敬称略):stiffslackは、元々レコードショップとレーベルの経営をしていました。今年でレコードショップは17年目になりますが、開業して5,6年目にはライブハウスをやりたいと思い始めました。
ただ、そのライブハウスも、レコードショップとライブハウスの併設という形を取りたかったのです。ライブハウスで見たアーティストのCDやレコードをすぐに買うことが出来る。ライブハウスのお客さんとレコードショップのお客さんの間に新たなマッチングが生まれる。実は海外ではレコードショップにライブハウスが併設されているという環境は多いのですが、日本ではまだ少なく、そういった背景もありながら、日本のこの名古屋という土地でより音楽が身近にある空間を作りたいと思いました。
そんな最中、今回地域活性化プロジェクトのお誘いがあり、それが自身のビジョンとフィットしました。
クラウドファンディングもやらせてもらい、自分だけでなく、多くの方に後押ししていただいた結果、今回実現することが出来ました。

では、ライブハウスに何か音楽的なコンセプトはありますか?

新川:レコードショップの方もそうなのですが、エモ・ポストロック、エレクトニカに特化していますね。今回の機材選定もそういったジャンルで良い音を演出できるかという点にはこだわりました。

dBTechnologiesについて

今回、数あるスピーカーメーカーの中からdBTechnologiesをお選びいただいた訳ですが、機材選定で重視されたことはありましたか?

竹岡 さん(以下敬称略):音の分離感とローエンドを重視していました。バスドラムの抜けやパンチ感というものに拘っていて、そういった意味では今回のシステムは最適だったのです。
ローにパワーがありながらタイトで耳に痛くない。ナチュラルでバランスがとてもいいスピーカーだなという印象でした。

あと、求めるイメージとしてはバンドの生音が「10」に対してメインスピーカーの出力は「3」くらいにしたかった。そういった意味でもdBTechnologiesのナチュラルだけどタイトにローが出てくれるサウンドはバンドの演奏に一層深みを出してくれると感じました。

あとは、見た目のインパクト、これも結構ポイントでした。
やはりイベントスペースである以上機材も内装の一部分なんですよね。SUB 918はずっしりとした存在感があって、このライブハウスのジャンルのテイストにリンクしていました。

やはり、求める音かどうかは重要なポイントですよね。ちなみにdBTechnologiesはパワードスピーカーですが、その点は何かポイントになりましたか。

竹岡:AURORA NETは非常にシンプルですね。今までスピーカーシステムでのチューニングはさほど触れてこなかったのですが、これは理解が早かったです。
スピーカーのチューニングはある程度余力を残しておいて、後はバンドごとのカラーも見つつミキサーの方でチューニングを追い込んでいく形になると思います。

ありがとうございました。
では、株式会社Synkの松田さんにお話を伺います。

株式会社Synkについて

普段の案件やお仕事内容について教えてください。

松田 さん(以下敬称略):一番多い仕事は、担当アーティストのオペレート案件です。元々音響会社で5年働いた後フリーのエンジニアとして活動していたのですが、その時の仕事内容が今も一番多いですね。
その他はエンターテイメント施設の音響プランニングを行う事が多いです。

施工のお仕事でポイントとしていることはありますか?

松田:普段はアーティストに近い立場で行う仕事が多いという事もあり「設備」というよりも、「音楽そのものを楽しめる環境」作りを目指しています。
また施工はワイヤリングを含め0から全てやるという点もこだわりです。

機材選定について

まずdBTechnologiesにご興味を持っていただいた理由を教えてください。

松田:知り合いの音響会社がdBTechnologiesのラインアレイを使っていて、コストパフォーマンスが高いという評判を聞いていました。
あと、横浜のライブハウスさんが導入したことも知っていたのでロック系のライブハウスでもしっかりはまる音なんだという好印象は持っていましたね。
初めて使用したのは中国武漢のライブハウスで、こけら落としのイベントでした。その時はアーティスト担当のオペレーターとして参加しました。
その時に、前評判通りしっかり鳴るなと。とにかくローのパワー感が良くて、ロックやヒップホップといったパワーが必要なジャンルにもかなりしっくり来ましたね。

今回、VIO X15とSUB 918を使用したデモを行っていただきましたが、その際の印象はいかがでしたか。

松田:やはりパンチがあるなと。音のパワー感がベストポイントでした。
いい意味で音がモダン過ぎないんですよね。高域がギラつき過ぎていなくて、音の重心が下にある感じ。以前、別の案件でES 503を導入した時も同じような印象を持ちました。

stiffslackのお二方も含めて、ローの出方に好印象を抱いていただけたのですね。

松田:そうですね。あとパワードスピーカーと言う点なのですが、固定設備という事もあって正直最初はパワード以外を見ていたんです。ただ、実際dBTechnologiesを使用してみるとスピーカーとアンプがマッチしている安心感と、取り回しのしやすさがあって、そこを実際に試せたのはよかったです。
DSPも内蔵ですし、このコストパフォーマンスの高さも今回採用した上で大きな要因になりますね。機材選定にはまず予算組があるわけで、その点からもdBTechnologiesは自ずと選択肢に入ってきました。

では、今回採用していただいた理由としては、音とコストパフォーマンスが大きいという事ですね。

松田:はい。まず予算感から選択肢に上がってきて、実際音を聞いてみたらstiffslackさんの要求に答えられる音を出してくれました。

dBTechnologiesの特長でもあるAURORA NETの使用感はいかがでしたか。

松田:シンプルで使いやすいです。ミキサーの後でEQを追い込めるのは音の幅が広がりますし、やはり便利ですね。
あと、小さいことなのですがEQのGain調整で数値を打ち込む時に、デフォルトでマイナス側に制御できるのは嬉しいです。EQ使う時基本はマイナスしますから。
毎回「-」を打ち込む必要が無いですし、万が一「-」を打ち忘れて大音量が出てしまうくらいなら音が小さくなった方が良いですね。

その他今回施工するにあたってこだわった点はありますか?

松田:ステージの間口を広くしたかったのと、VIO X15とSUB 918の距離を近づけたかったので、スピーカースタンドを自作しました。
SUB 918は縦置きも可能なおかげで省スペース化が図れましたね。私は見た目も縦置きの方が気に入っています。
また、ローとハイの音の繋がり感が更に出たのと、サブウーハーの位置が床置きに比べて高くなったことで音飛びもより良くなりました。

ありがとうございました。

 

プロフィール

新川拓哉

stiffslack代表取締役社長

竹岡昌史

stiffslack

松田健一

株式会社Synk代表取締役社長

 

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